行政視察レポート、、

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先週、交通水道委員会の「行政視察」に広島へ行かせてもらいました。
先日視察レポートを作成しましたので、以下はその抜粋です。因みに写真は広電が誇るLRTです。


8月22日、呉市役所にて、呉市交通局の民営化実施について、ヒアリングを行った。呉市はH24年の4月に完全民営化を実施し、事業は広島電鉄バス(以下「広電」)に一括移譲された。

しかしそれに伴う市民の移動手段の確保には非常に危惧を感じる。この2年間は市が補助を出して必要路線は守るとの事だが、それ以後は「地域主導型交通サービス」を推進するとしている。要するに空白地域の住民が、自分達で生活バスや乗合タクシーを運行しなければならない訳で、地域住民は大変な苦労をしいられる事になるのは明らかだからだ。

ヒアリングに応対してくれた元交通局の職員さんも、この問題については、口ごもって、辛そうに返答していたのが印象的だった。また職員の多くは、移譲先の広電バスに再就職しているそうだが、毎月の給料が10万円以上下がったという話しに、驚かされた。最後の方で、「民営化で市域の経済的効果は?」と問われた職員さんが、「あまり出ていないと思う」と率直に答えていたのも印象深かった。

翌8月23日、広島市議会議事堂で、交通局からヒアリング。
1912(大正元)年に路面電車開業以来、広電グループが地域で果たしてきた役割は、大きいという事があらためて分かった。元々は瓦斯・電軌会社から発足したとの事で、大阪市交通局の果たしてきた役割とダブる所も多く感じられた。8月6日の原爆投下の3日後には、一部路線だけだが復旧し、走らせた事は有名な話しだが、交通科学館で、実物の「被爆路面電車」を見て、強い感銘を受けた。今回のテーマのLRTについて、スピードアップや輸送力アップ(5車体3台車・定員149名)バリアフリー化(超低床車両実現)など、先進的な取り組みに感銘を受けた。しかし同時に、これ程の歴史や地域への貢献度を誇る広電グループと、大阪市が今行おうとしている「民営化」を、単純に比較対象にするのは、根本的に間違っているのではないか、という疑念が沸々と湧いて来るのであった。因みに、LRTは一般の路面電車と同じ軌道を走っている。

広島での2日間の行政視察は、有意義な部分も多くあったが、しかし本市が民営化に突き進んでいるから、古くから民間交通機関が繁栄している都市を選んで視察に行ったのだろうと思う。が、もし仮に単純にこれらの都市と大阪市営交通の民営化とを比較・検討しようと云う意図があるのであれば、あまりに短絡的ではないかと感じた。今後も民営化にあたっては、もっと本質的で普遍妥当性のある議論が必要だと率直に思った。